全身の健康診断は受けていても、歯科検診はしばらく受けていないという方も多いのではないでしょうか。
歯科医院は、痛くなった歯を治すためだけの場所ではありません。
今回は、定期検診を受けるメリットをお話しします。
歯の定期検診では、むし歯や歯周病といったおくちのトラブルを早めに見つけて、治療したり予防したりすることができます。
むし歯や歯周病を早めに見つけることで、痛みが強くなる前に治療することができますし、歯をなるべく多く残すことができます。
とくに歯周病は、痛みもなく進行する病気として知られており、「定期検診で検査をするまで歯周病になっていることを知らなかった」とおっしゃる方も少なくありません。
早めに対処すれば、それだけ被害も少なくて済みますし、治療が複雑化しにくいため費用も比較的抑えることができます。
歯周病は、さまざまな全身の病気に関わっているといわれています。
「歯周病で歯ぐきから血が出る」などというように、歯周病には血液が関与しています。
心疾患や糖尿病、脳梗塞などといった全身の病気にも影響を与えるのです。
また、歯周病にかかっている方は、早期低体重児出産のリスクが高い、というデータもあります。
若いから大丈夫、と思わずに、歯周病は早期に治療をしたり予防したりしましょう。
定期検診に通うとお金がかかる、と先延ばしにしている方も多いかもしれません。
しかし、定期検診を受けている人と受けていない人の一生涯の医療費を比較すると、定期検診を受けている人の方が平均で15万円程度安く済む、というデータもあります。
おくちの中をきちんと管理できていると、全身の病気のリスクも下がるため、医療費にも大きく差が出てくるようです。
過去にむし歯の治療で詰め物や被せ物をした経験がある方も多いと思いますが、詰め物や被せ物は一生ものではありません。
詰め物や被せ物と天然の歯の境からむし歯になることもありますし、素材が劣化し外れることもあります。
むし歯が大きくなりすぎると、歯を残せなくなってしまうこともありますので、定期検診でチェックを受けておくことをおすすめします。
定期検診は、将来の自分への投資、ともいえるのではないでしょうか。
失った永久歯が再び生えてくることはないですし、歯周病で失った骨を再生することも難しいとされています。
「私はまだ大丈夫」と思わずに、まずは1度検診を受けて現状をチェックしてもらいましょう!