「黄ばんだ歯を白くしたいけど白くなるの?」
ホワイトニングは歯を削らず、ホワイトニングジェルが反応して歯を白くする方法です。
多くの方が輝く白い歯を手に入れられる方法ですが、ホワイトニングが適応にならない場合もあります。
せっかくホワイトニングをするなら、効果を実感したい方が多いと思いますので、今回はホワイトニングができない歯と禁忌症についてご紹介します。
【ホワイトニングの効果が得られにくい歯】
・重度なテトラサイクリンの歯
テトラサイクリンの歯は、歯の形成期にテトラサイクリン系の抗生物質を多量に摂取すると歯がグレー色に変色することがあります。この場合には、一般的な天然歯に比べて歯の色が白くなりにくいことから、重度のテトラサイクリンの歯はホワイトニングの効果が得られにくい可能性があります。
・エナメル質・象牙質形成不全の歯
エナメル質・象牙質形成不全の歯は、歯質が欠けやすかったり、むし歯のリスクが高く、むし歯になっても進行が早いことがあります。
そのため、ホワイトニングを行うと、神経が過敏になってしみやすかったり、ホワイトニングの効果が得られにくかったりします。
・神経のない歯
神経のない歯は、象牙質の部分が変色をするので、歯の表面の色を白くするホワイトイングの効果が得られません。
そのため、通常のホワイトニングではなく、「ウォーキングブリーチ」という方法になります。この方法は象牙質の中に薬を入れて、象牙質の色を変化させます。
そのため、ホワイトニングは行いません。
・被せ物や詰め物
ホワイトニングは天然の歯だけ白くできます。
そのため、被せ物や詰め物は白くできません。被せ物や詰め物の色が気になる場合には、新しい詰め物や被せ物を作り直す方法になります。
【ホワイトニングが禁忌症の方】
・無カタラーゼ症の方
ホワイトニングは「過酸化水素」という成分が入ったジェルを使用して歯を白くします。
そのため、過酸化水素を分解する「カタラーゼ」が不足している「無カタラーゼ症」は過酸化水素をうまく分解できないので、体内に蓄積してしまう可能性があり、ホワイトニングを行うことができません。
【ホワイトニングを控えた方が良い方】
・妊娠中・授乳中の方
ホワイトニングは一般の方の安全性は確認されていますが、妊娠中・授乳中は安全性が確認されていません。
この時期は、薬を控えた方がよいなど赤ちゃんの影響に配慮が必要な時期なので、ホワイトニングは控えた方がよいでしょう。
授乳中の時期を過ぎると通常通りホワイトニングを行うことができます。
妊娠中は歯を白くするホワイトニングより、汚れをしっかり落としてむし歯や歯周病を予防することの方が大切です。
この時期はホルモンの影響で歯周病になりやすく、つわりなどが原因でブラッシングがしにくいこともあります。
敏感な時期なので、口内環境を整えることを第一に考えましょう。
・未成年の方
ホワイトニングにも種類があり、濃度が違うものもありますが、生えたての永久歯に対する影響ははっきり確認されていません。
そのため、ホワイトニングの開始時期は基本的には18歳以上を推奨しており、未成年の方は成人してからホワイトニングをスタートさせていただくようにお願いしています。
【まとめ】
ホワイトニングは歯が白くなり、清潔感がアップする施術ですが、状況によっては適応にならない場合やほかの方法がよい場合があります。
せっかくホワイトニングをしても効果が得られなかった…。ということがないように、カウンセリングでご相談いたします。
患者さまの状況に合わせて、よりよい治療をご提案しますので、ご希望や状態をご相談ください。